片思いの空
この時のために…

この時間があるからこそ学校を楽しみだと思った


明日はどんな話ができる?どんな話をしようか?


気がつくとそればかり考えている自分が居た






夏休みが目前に迫った
7月、




放課後はいつものように屋上に向かう


今日家庭科で作ったクッキー
一緒に食べよう




「…んっ…ぁ」


亜美の声?


ドアを恐る恐る開ける





俺は目の前の光景にひどく傷ついていた





知らない男と抱き合う亜美



一瞬で心に穴があいた



ガサッ


手にもっていたクッキーが落ちた


そんなことどうでもよかった

ただただ目の前の光景に絶望した


「……優介」




「ごめん」



そう言って走り出していた

「優介!!待って!!」



亜美の声

だけど振り向かずに走った




違う




怖くて振り向けなかった




思い返せば
俺達はただの友達

それ以外なんの関係でもない


なのに俺は…
ほんとに馬鹿



今更気づいた
亜美のことがー…




「優介!!」




無意識に振り返っていた
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