First love~awaikoi~
と、私は言った。
「部活があって」
そう言ってから、ハッとした。
またうそをつこうとしている。
私のバカ!
「そうじゃないんです。あなたのこと、
待ってたんです」
私は急いで言った。
「僕を?」
「あの―――この前のお礼が言いたくて」
私は、顔を上げた。―――もう少しで、
私の降りるバス停。
その人は手を伸ばして、ボタンを押した。
「降りるんだろ?」
「はい。でも・・・・・・」
「僕も降りよう」
と、笑顔で立ち上がる。
私は幸せだった。―――幸せ、というのは、
一緒に同じバス停で降りるだけでも、
感じることができるんだ。
―――風もない、静かな夜だった。
「すみません」
歩きながら、私は言った。「本当はもう一つ
先で・・・・・・」
「前にも言っただろう。どっちで降りても
同じなんだよ」
私は、この道が無限に長ければいい、と
思った。
「私のこと・・・・・・うそつきだと
思ってるんでしょ?」
「うそつき?」
その人は、本当に驚いたって感じだった。
「どうして?」
「傘のこと・・・・・・。
私、とられたなんて―――」
「あー」
と、うなづいて、「そんなこと、
誰だって言うじゃ
「部活があって」
そう言ってから、ハッとした。
またうそをつこうとしている。
私のバカ!
「そうじゃないんです。あなたのこと、
待ってたんです」
私は急いで言った。
「僕を?」
「あの―――この前のお礼が言いたくて」
私は、顔を上げた。―――もう少しで、
私の降りるバス停。
その人は手を伸ばして、ボタンを押した。
「降りるんだろ?」
「はい。でも・・・・・・」
「僕も降りよう」
と、笑顔で立ち上がる。
私は幸せだった。―――幸せ、というのは、
一緒に同じバス停で降りるだけでも、
感じることができるんだ。
―――風もない、静かな夜だった。
「すみません」
歩きながら、私は言った。「本当はもう一つ
先で・・・・・・」
「前にも言っただろう。どっちで降りても
同じなんだよ」
私は、この道が無限に長ければいい、と
思った。
「私のこと・・・・・・うそつきだと
思ってるんでしょ?」
「うそつき?」
その人は、本当に驚いたって感じだった。
「どうして?」
「傘のこと・・・・・・。
私、とられたなんて―――」
「あー」
と、うなづいて、「そんなこと、
誰だって言うじゃ