桜色を覚えた絵
そう、カラオケや映画、買い物やゲーセン、ホテルだってある街中に行きがちな典型的な若者の結衣たちが何も娯楽がない山を選ぶはずがない。
桜を楽しみながら、時々盗み見する恋人の頬の赤さにときめくのは結衣。
一枚、二枚、三枚、桜の花びらを数えることが好きな子供は、キスをする時に一秒二秒と無邪気に愛をなぞる。
今の季節は好きかもしれない。
冬のように寒くないから上着は要らないし、夏のように暑くないから汗も気にならなず、
比較的お日様の下を贅沢にのびのびと行動できるから、お花見には春がぴったりだ。