風神I
「真城じゃん!!何でここにいるんだ!?」
どうやはら男の方もあたしを知っているらしい。
「誰だっけ?」
あたしの言葉に男はあり得ないっといった顏をした。
「俺の名前覚えてないのかよ!!テニスコートの前でぶつかっただろ!!」
そう言ったとたんあたしの記憶の中に銀髪の顏が表れた。
「あー、確か…。……かお…り?」
「惜しい。ちょっと違う。」
「…………………匂い?」
「うわ。さっきのよりめっちゃ遠くなちゃったよ。」
「でも、意味は一緒じゃん。」
空良が笑いながら言う。