風神I
「おっはよー!!」
こいつは朝からテンションが高すぎてうざい。
「真城!!朝からそんなにテンション低かったら幸せ逃げんぞ!!」
氷真はあたしの背中をバンバンと叩いてきた。
地味に痛い。
「真城……さん。」
「紫音、敬語はやめてって言ったでしょ」
あたしは紫音が敬語を使ったので睨んだ。
「………わりぃ。」
紫音はすまなそうに言った。
実は、氷真と紫音にはお披露目の前にあたしの警護をしてもらうためあたしが姫になることを知らせていたらしい。
その時から急に二人があたしに対して敬語を使うようになった。