風神I




その日の倉庫でのことだった。




やることもなくてあたしはみんながよういさてくれた雑誌を読んでいた。




「あれ?真城ちゃん、指ケガしてるの?」




空良があたしの指先の絆創膏に気づいて言った。




「本当だ。今日真城、屋上に来なかったから気づかなかったな。」




旭もあたしの指を見て言った。




そうあたしは今日、屋上にはいかなかった。




というよりも行けなかった。




朝、氷真達としゃべってたせいで遅刻してしまったからだ。




あの後、大五郎にさんざん怒られ一日中資料室整理をさせられた。




おかげで体中がホコリ臭いきもする。




< 226 / 380 >

この作品をシェア

pagetop