風神I
夜の21時。
「あたし、そろそろ帰るね。」
あたしが立ち上がると風雅も立ち上がった。
「送る。」
そういって風雅は先に部屋を出ていった。
「もう帰えんのかよ、真城。」
「またね、真城ちゃん。」
「また明日ねー!!」
「真城!!明日も遊んでね!!」
「またな。」
みんなに手をふった跡あたしは部屋を出て風雅のもとへ向かった。
階段を降りて一階を横切るときも、まだ残っている人達から挨拶されるようになった。
あたしはそれに少し頭を下げながら進んで行った。
出口には風雅が壁にもたれ掛かりながらあたしを待っていた。