風神I
「で、でも、そんな根拠どこにもないだろ。雰囲気が違うから媚び売らないなんて確証もないしな。」
女の勢いに押されながらも男は反論する。
「そんなもの、あたしの勘よ!!」
「「「「勘かよ!!」」」」
女は得意げに腕組みをした。
「でもさ、もし媚びを売らなくても怖がって逃げるかもしれないよ?」
もう一人の男が言う。
「それはわかんないけど…大丈夫、きっと受け入れてくれるよ!!」
「どっから出てくんだよ。その自信は。」
男は呆れたように呟いた。