風神I
「それはちょっと…」
空良は困ったように言った。
「護衛もなしにお前を一人にするわけにはいかねぇだろ。」
旭が言ったと同じに馨と大と力がひらめいた顔をした。
「真城、いいぞ行って来て!!」
「なに言ってんだよ馨!!危険すぎるだろ!!」
馨の言葉に旭が食いついた。
「大丈夫だよ、一日くらい。」
「そうだよ、黒蛇だって俺らを警戒してそう簡単に動けないだろうし。」
大と力は馨の意見に賛成のようだ。
「うーん、でも風雅がなんて言うか…」
空良は言葉を濁らせながら風雅を見た。