風神I




「嘘でしょ。」




「嘘ついてどうすんだよ。」




確かに。




「別に院長の息子って言っても、俺の親は好きなことしていいて言うし、大したことでもないけどな」




旭が肩をすくめながら言う。




「ふーん」




あたしは再び窓を見た。




そんなこんなでしばらく喋っているうちに、あたし達は学校についた。









「真城、また後でねー」




「階段から落ちんじゃねぇぞ。」




玄関前でみんなと別れた。




今日は落とされないように注意しないと。




あたしは自分に言い聞かせながら下駄箱をあけた。










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