風神I
「誰あれ。」
あたしがそう言うと、珍しく紫音が答えてくれた。
「……………理事長だ。」
氷真は知らねぇのかよ!!と言うような顏でこっちを見ている。
しかたないでしょ、あたし何も知らないんだから。
理事長ってたしか、この学校に先生集めた人だったか…
大五郎の話しをよく思いだせない。
とりあえず、先生達に居場所つくった人だったような気がする。
てか、理事長が堂々と遅刻してるじゃん。
みんなの理事長を見る目はキラキラしてて、憧れてるんだってことがわかった。
氷真や紫音だって、そういう目で理事長を見ている。
まぁ、女子のほとんどは尊敬とか憧れという目ではないけど。