風神I
もう、止めたはずなのに。
未練たらたらだな。
あたしは足を進めた。
公園の曲がりかどにさしかかった。
そこを曲がったとたん…
ドンッッッ!!
「…………ッッッ!!」
「うわ!!」
誰かとぶつかってしまった。
あたしは勢いよくしりもちをついた。
相手の方は何もなかったみたいだ。
「わりぃ!!大丈夫か?」
ぶつかった相手はあたしに手を差し出してきた。
それに掴まってあたしは立った。
あたしはズボンについた砂をぱっぱと払った。