風神I
「ただ走ってただけ。」
「走るのもいいけど、こんな暗い時間から女が一人なんて危ないだろ。」
「別に、大丈夫だし。」
馨は呆れたようにため息をついた。
「そんなこと言ってると襲われるぞ。ただでさえここは人通りが少ないんだ。」
なんで初めて会ったやつに説教されないといけないんだろう…
「俺、迎え呼んでるから家まで送ってやるよ。あと少しで来るからさ。」
「いらない。」
「別に、俺が襲ったりしねぇから安心しろよ、俺はもっと胸でけぇ女としかやらねぇから。」
馨は平然と言いはなつ。
こいつ…………
遠回しにあたしの胸がちっちゃいっていいやがった。