君のためにできること
部活も予定もない日。
ちなみに僕はテニス部。

小学2年生の頃から親にテニススクールに通わされていたからテニスだけは得意だった。テニスなら結構有名なほうにはいる。高校もこれで推薦をもらう予定だった。

彼女との今の関係を打破するために、授業終りに思い切って彼女に声をかけた。

「なぁ、小橋。」

帰りの支度をしている彼女は少し驚きながらも振り向いた。

「放課後もできるときは、練習したいんだけど・・・時間ある?」

彼女は、視線を元に戻して帰りの仕度を続ける。
今までのこともあるし僕は少し不安になった。

「・・・今日は練習あるから無理だけど、時間ある時にまた声かけるよ。」

帰りの仕度をしながら小声で言うと、すぐ教室を出て行ってしまった。

ただ、僕には彼女が少し嬉しそうな顔をしているように感じた。彼女もまんざらでもないのかもとその時の僕は思った。




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