君のためにできること
でも僕は、今回は本当に努力して頑張ったので、緊張はしていたが3曲ともミスをすることはなかった。


「やるじゃねーか!ヒヨッコ!この調子なら大丈夫か。もう一度やるか。声いれてやってみようぜ。」


須藤さんは、予想外の僕の出来に驚いたのか、明るくそう言った。


「岳よくやった!すごい上達してるじゃん!練習の成果がでたんだね。」


彼女もようやく安心できたのか、安堵と喜びの顔をしてそう言う。


「だから大丈夫って言ったっしょ!本番もこの調子でやっちゃうから!まかせてよ!」


僕も安心したのか余裕の発言をしてみせた。


「でも、本番はステージの上だかんね。緊張は絶対すると思うから。もっかいはじめからやるよ。」


彼女はさらにやる気が出て彼女からは笑顔が垣間見れた。僕もそれがすごく嬉しくって、頑張って練習したかいがあったなと思った。


「おし、じゃー準備はいいな。二人とも!最後にもう一回通してやるからな。」


須藤さんのドラムの合図で僕たちの演奏が始まる。

彼女のギター
僕のベース
須藤さんのドラム
そして彼女の歌声。

全てがそろうと、とても心地がいい音となった。



「よし…じゃぁこの感覚を忘れずに本番に臨めよな!来週の日曜日。よろしく!」

「「はい!ありがとうございました!」」

僕と彼女は声を揃えて須藤さんにお礼を言った。



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