君のためにできること
状況もわからず抵抗する君に益々興奮した僕は、荒々しく君の服を脱がした。
君にとても良く似合う純白のショーツ。とても魅力的なのにその時の僕はすぐさま脱がし、君を生まれたままの姿にした。

君は恥ずかしさからか抵抗が緩む。そのスキに僕ははちきれんばかりの下半身をあらわにした。

それを目にした君は改めて抵抗の力を強める。

今まで拒まれたことがなかった僕は邪険にされたという怒りにも似た感情に翻弄され君の頬を叩いてしまったね。

「…どうして…」

そんな僕をみて君は抵抗の手を緩めた。そして君は涙を流したんだ。そんな君をみた僕は急に罪悪感に襲われたがもう引き返すこともできず、僕は君の奥深くに入った。


生涯の中でもっとも最悪なセックス。


僕は逝くことがてきなかった。それどころか、悲しむ君をみて僕も涙した。

僕は何をしているんだろう。

君は涙が止まらず喘ぐそんな僕をみて、抱きしめてくれた。僕はとても驚いたが、しばらく赤子のように君の胸の上で横たり安堵を味わっていた。君はそんな僕を子供をあやすように背中を軽く叩いた。

酔いも完全に醒めた僕はこの状況が恥ずかしくなり、君から離れた。

「ご、ごめん…」

僕はそう言い放つと着替えてコートも着ずに荷物をもつとそそくさと部屋を出た。

ねぇ、萌香。

君はこんなにも最悪な僕にどうして愛の手を差し延べてくれたんだい。

僕の中から抹消したい記憶だったから今まで聞くこともしなかったんだ。


萌香…僕は、あの初めて出逢った日から君が持つ魅力に捕われていったのかもしれない。




< 71 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop