鋭い抱擁
2
「真美!」
蒸し暑い朝。
あの日、陽と初めて一緒に帰った日は、結局ここでいいと言った場所で私達は別れた。陽の頼りない背中を見つめていると、ダメだなと思った。
私は陽から離れないとダメだなと。
次の日から何日か学校を休んだ。
私は陽以外に親しい人がいないから、私が休んでも誰も何も感じてないだろう。
でも陽はやっぱり唯一親しい人。心配しないわけがなかった。
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