鋭い抱擁

「真美!」


蒸し暑い朝。

あの日、陽と初めて一緒に帰った日は、結局ここでいいと言った場所で私達は別れた。陽の頼りない背中を見つめていると、ダメだなと思った。

私は陽から離れないとダメだなと。



次の日から何日か学校を休んだ。

私は陽以外に親しい人がいないから、私が休んでも誰も何も感じてないだろう。

でも陽はやっぱり唯一親しい人。心配しないわけがなかった。



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