先生と生徒。

休み時間。

先生は、相変わらずみんなに好かれていて、私はヤキモチを妬いてばかりいた。

「ねぇ。ゆい子、次数学だよ。」
この子は、私の友達。神崎 七海。
七海にはまだ、私の気持ちを伝えていない。
いつか伝えなくちゃと、思いながらなかなか言えていない。
「うん。七海は初級クラスだもんね。」
「本当ヤダ。あのハゲおやじ。ゆい子が羨ましいよ。」
数学は、初級クラスと中級クラスと上級クラスに分かれている。
初級クラスは、ハゲたオジサンが担当。
中級クラスは、小池先生が担当。
そして、上級クラスは女の先生が担当。
私は、運がいい事に。中級クラスなのだ。

「でも、あの先生わかりやすいんでしょう?」
「そうみたいだけど・・・。どうせなら、小池先生が良かった。」

なんて言ってるうちに、休み時間の終わりを告げるチャイムが鳴った。

「じゃあ、七海行ってくるよ。」
「うん。バイバイ。」


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