小悪魔れんあい
昨日と変わって今朝はすごく憂鬱。
楽しかった分、余計暁羅とのことを思い出す。
「麗奈!おーはよっ」
愛があたしの肩を軽くタッチして、挨拶をした。
「あ、おはよー!」
「何か、顔やつれてない?」
苦笑混じりにそう言う愛。
さすが親友、改めてそう感じる。
「悩みあるんでしょ?」
「悩みっていうか…どうしたらいいか分かんない…」
「え?」
愛はあたしの顔を覗き込むように聞き返してきた。
目の前にいるのは大親友の愛。
一人で悩んでいるよりも、一緒に悩んでくれる人に相談するべきなのかもしれない。あたしは暁羅の事を相談することにした。
「…暁羅に抱き締められたというか…またやり直そ~…みたいな事を…」
「言われたの?」
あたしが言いにくそうにしていたら、愛が促すかのように続けた。
「それで…どうしたらいいかって…麗奈、暁羅とやり直したいの?」
「はぁ?!そ、そんなわけないじゃん!」
愛の思いがけない言葉にあたしの声は跳ね上がる。
「じゃあ何が分かんないの?」
「叫心に言うか言わないか…」
あたしが口ごもってそう言うと愛は大きなため息をついた。