小悪魔れんあい





昨日と変わって今朝はすごく憂鬱。
楽しかった分、余計暁羅とのことを思い出す。



「麗奈!おーはよっ」

愛があたしの肩を軽くタッチして、挨拶をした。


「あ、おはよー!」

「何か、顔やつれてない?」

苦笑混じりにそう言う愛。
さすが親友、改めてそう感じる。


「悩みあるんでしょ?」

「悩みっていうか…どうしたらいいか分かんない…」

「え?」


愛はあたしの顔を覗き込むように聞き返してきた。


目の前にいるのは大親友の愛。

一人で悩んでいるよりも、一緒に悩んでくれる人に相談するべきなのかもしれない。あたしは暁羅の事を相談することにした。



「…暁羅に抱き締められたというか…またやり直そ~…みたいな事を…」

「言われたの?」

あたしが言いにくそうにしていたら、愛が促すかのように続けた。



「それで…どうしたらいいかって…麗奈、暁羅とやり直したいの?」

「はぁ?!そ、そんなわけないじゃん!」


愛の思いがけない言葉にあたしの声は跳ね上がる。



「じゃあ何が分かんないの?」

「叫心に言うか言わないか…」

あたしが口ごもってそう言うと愛は大きなため息をついた。





< 120 / 231 >

この作品をシェア

pagetop