小悪魔れんあい


「えぇぇ!?あ、暁羅と勝負!?」

昼休み、麗奈と二人でご飯を食べてる時に俺は暁羅との勝負の事を話した。


そしたら案の定。


麗奈は目を大きく開いて驚いている。


「やっぱり売られた喧嘩は買わねぇとな」

「……」

「…麗奈?」


勝負に燃える俺とは逆に、麗奈の表情は曇る。



「…心配。…叫心って喧嘩好きじゃないでしょ?」



あぁ、そんな事か。
麗奈の表情を暗くしていた原因はそんな理由だったのか。


「俺からは売らないだけで、別に苦手じゃないし」

「…バスケなんだよ?暁羅の実力…」

「知ってる」


暁羅がどんなにバスケが強いかなんて、十分知ってるよ。

だけど、負けたくないんだ。

俺には麗奈がいるから、絶対負けたくないし、負けられないんだよ。


それとも…


「俺が負けるって思ってる?」


俺がそう聞くと、麗奈は大きく首を横に振った。


「…思ってない。それは信じてるもん!」

「なら、大丈夫!絶対勝つよ」


俺がそう言って自信満々に微笑むと、麗奈も安心したように微笑んだ。


「その代わり!!」

「ん?」


「応援は絶対な?」

「…!!も、もちろんだよっ!!今から応援する!!」



顔を真っ赤にして必死にそう言った麗奈がすごく可愛くて、俺は再び笑みを溢した。


麗奈がいたら、俺…何にでも勝てそうな気がするんだ。
いや、絶対勝つ。


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