小悪魔れんあい
第12話 麗奈side
あれから数日後、とうとう暁羅から正式な勝負の日にちを言われた。
それも何故かあたしに。…当て付けとしか思えない。
「…明後日…か」
携帯のカレンダーを何回も見て、何回も同じセリフを呟く。
「…バスケの勝負だった?」
「うん」
愛はそっかー…と呟く。
「叫心の得意なスポーツ…サッカーなのに…」
「…バカだよね。笹岡も」
…バカっていうか…、バスケで良いと言った叫心の本心が分からないよ。
暁羅は本当にバスケが上手い。もちろん普通の上手さじゃなく、ずば抜けて。
「やっぱり心配だぁ~!」
「麗奈…」
机にしがみつくあたしを見て、愛は苦笑し
「…あんたはさ、応援する事だけに専念しなよ。…後は笹岡にまかせてさ」
そう言った。
…応援…か。
あたしなんかの応援で、叫心大丈夫なのかな?
"何でお前のためにこんな事しなきゃなんないの?"とか言ったりしないかな?
あたしは、瞳を遠く見据えて"うん…"と頷いた。