小悪魔れんあい
「ちょっとー、叫心?真実のこと忘れてない?」
と、麗奈と別れてから真実がそう言ったことで気がついた。
完璧、忘れちゃってた!
「今日の昼はお前、友達と食えよ?」
「はぁ!?何言ってんの、叫心!」
「当たり前だろーが!昨日はお前が今日だけだって言うから食べてやったんだ!」
「やだやだやだー!一緒に食べる!」
首を横にブンブン振りながら、真美は必死にワガママを連発する。
「お前、俺とばっかりいると友達できねぇぞ?」
「別にいらないもん。雄大も理恵ちゃんもいるし!」
「…はぁ」
ほんとに、どうしたらいいってんだよ!
このままいけば、俺と麗奈が無事に過ごせる日々なんてこないかもしれねぇじゃん!
そんなの、余計に麗奈を不安にさせちまう…!
「とにかく!ダメなの!」
「えー!?」
俺は半ば無理矢理に、言い聞かせるようにそういうとまだ何か納得しきっていない真美を放って、教室へと入った。