小悪魔れんあい



そしてすかさず、あたしは叫心に抱き着き

「デートしよう!!」


そして叫心も一緒に

「絶対無理!!」

2人してそう叫んだ。




「むぅ!休みなんだからいいじゃん!」

「だからって何でデートなんだよ」

「だって叫心とデートしたいんだもん!」

「別にんなもんしなくったって、学校で十分話してるだろ!?」


その言葉を聞いた瞬間、あたしはこれ以上は進展しないと考え、ある作戦を実行した。


「うっ…叫心…ヒドイ…」

それは"泣く"という事。

ははは!これで、男もイチコロさっ!



「お、おい?泣くんじゃねえよ!」

「…1回くらいデートしてくれても…いいじゃ…んっ…」

「ちょっとちょっと!」


アタフタする叫心をよそに、あたしは更に目に涙を浮かべる。


「分かった!分かったから、もう泣くな!」

降参したように叫心は言った。

半ばヤケクソのようだ。


「本当に!?」

「あ、…ああ!」

「やったー!超嬉しいっ」


やっぱり泣く作戦は、効果有りだねっ!!
女の涙は最強の武器だね!もうさすがの叫心もかなり焦ってたしー!


叫心には悪いけど、これからも使わせてもらお~っと!


「じゃ、叫心!また放課後迎えに来るね!」

「…おぅ…」

「ばいばいっ!」



あたしは叫心にウィンクし、手を振りながら、叫心の教室から立ち去った。


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