小悪魔れんあい
『麗奈!まじ好き!!』
『早く遊ぼ~ぜっ!』
『超可愛いじゃん!!』
叫心の教室から出る間、いろんな男の子から声をかけられる。
中には全然知らない人まで。
もお~!!
絶対みんなあたしの事軽々しく思ってる…!!
そんなんじゃないんだからね~!!!!
あたしが好きなのは叫心だけだし
あたしが欲しい、
"好き"って言葉は
叫心からのみ!!欲しいの。
適当に男の子達に挨拶をして教室を出ようとした。
その時、遠くの方から視線を感じて
あたしは視線の感じた方へ目を向けた。
そこにはさっき叫心と話していた長塚さんがいた。
長塚さんはあたしをキッと睨んで
友達とどこかへ行ってしまった。
…きっと長塚さん
叫心の事好きなんだろうなあ…
でも、叫心の事好きなのって絶対長塚さんだけじゃないよね。
ほとんどの女の子はきっと、叫心が好き…だと思う。
あたしなんか、本当にちゃんと
叫心の中に入れてるのかな?
少しでも叫心の中に残ってるのかな…?
少し叫心の方に顔を向けて、あたしは叫心の教室から出た。