涙空



ねぇ。お母さん。あなたは、そんな人だった?

話なんか何もない。
どーせ暴力しかできないんだから。
親なんて居なくなっちゃえばいいのに。


東京を捨てて、生まれた場所に帰る。

私の存在理由。

そんなの知ったこっちゃない。

知りたくもない。

てゆうか。

なんで生まれてきたんだろ。

後悔ばっか。

屈辱ばっか。

楽しいことなんて、1つもなかった。

唯一、楽しいと言えるのは、友達との時間。

それしか生き甲斐がなかったのに。

親は、すべてを奪い取った。

そんな毎日、つまらない。

残るのは絶望だけなんだよ。

あなたたちにとって、私は、操り人形のようなモノ。

ねぇ。いつか後悔させてあげる。

踏みにじられた雑草にも、心があると教えてやる。



もう、後戻りはできない。
うしろなんか振り向けない。
前に前に。進むしかない。

車の中で、肉親のお父さんと一緒に、強く約束した。

   「2人で、頑張ろうね。」

と。
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