僕らの
橋の上から、水の枯れかけている川を見下ろすと、肌に伝わる暑さが倍増され、汗が瞼の上まで流れてきた。
たった3分程前にコンビニで買ってきた棒付きアイスが自分と同じように汗をかき始め、欄干と手に滴を落とす。
グタッと棒とアイスの間に空間ができて、僕の手の上に元気なくへたり込んでしまい、急いで口に押し込む。
口の中に抹茶の味が広がり、次の瞬間には、頭に激痛が走った。
「〜〜!〜〜!〜〜〜!」
言葉にならない苦痛に悶えながら、買い物袋の中におしぼりが入っていないか確認してみる。ガサガサと袋を弄るが、目当ての品は入ってなかった。
「…最悪だ」
指先が緑色に変色したうえに、ベタベタな手を見て、小さく呟き、嘆息した。
しかたなく、いつも携帯しているウェットティッシュでそれを拭き取る。
そこで一つ、コンビニの店員への文句が浮かんだ。
どうして、アイス一つにもおしぼりをつけないのだろうか?
こんな30度を超える猛暑の中、お客様がアイスを買って帰っているのだから、手が汚れるかもしれないと、危惧しておしぼりを入れておこうかとあの店員は思わないのだろうか…と、接客態度の悪い40代(推定)のおばさん店員が頭に浮かんだ。
と、そんなことをしていると、僕のことを呼ぶ声がどこからか聞こえてきた。
「陵崎ーー!」
いきなりのことで驚いて体が跳ね上がったが、パニックになったりはしない。
冷静に周辺を見渡すと、僕の居る場所から約50メートル先の所で一人の男性が息を切らして屈んで、こっちを見て手招きをしている。
僕は、面倒なので、首を左右に振り、「嫌だ」という意志の疎通と首振り運動を並行して行う。すると、彼は、一度肩を落とすと、駆け足で僕の隣までやって来た。
「どうしたんですか?」
欄干に座り、地べたに座り込むその人に尋ねると、
「どうしたじゃない。授業を受けろ」
そう言って、僕を軽く睨みつける。
「先生、目つき…」
たった3分程前にコンビニで買ってきた棒付きアイスが自分と同じように汗をかき始め、欄干と手に滴を落とす。
グタッと棒とアイスの間に空間ができて、僕の手の上に元気なくへたり込んでしまい、急いで口に押し込む。
口の中に抹茶の味が広がり、次の瞬間には、頭に激痛が走った。
「〜〜!〜〜!〜〜〜!」
言葉にならない苦痛に悶えながら、買い物袋の中におしぼりが入っていないか確認してみる。ガサガサと袋を弄るが、目当ての品は入ってなかった。
「…最悪だ」
指先が緑色に変色したうえに、ベタベタな手を見て、小さく呟き、嘆息した。
しかたなく、いつも携帯しているウェットティッシュでそれを拭き取る。
そこで一つ、コンビニの店員への文句が浮かんだ。
どうして、アイス一つにもおしぼりをつけないのだろうか?
こんな30度を超える猛暑の中、お客様がアイスを買って帰っているのだから、手が汚れるかもしれないと、危惧しておしぼりを入れておこうかとあの店員は思わないのだろうか…と、接客態度の悪い40代(推定)のおばさん店員が頭に浮かんだ。
と、そんなことをしていると、僕のことを呼ぶ声がどこからか聞こえてきた。
「陵崎ーー!」
いきなりのことで驚いて体が跳ね上がったが、パニックになったりはしない。
冷静に周辺を見渡すと、僕の居る場所から約50メートル先の所で一人の男性が息を切らして屈んで、こっちを見て手招きをしている。
僕は、面倒なので、首を左右に振り、「嫌だ」という意志の疎通と首振り運動を並行して行う。すると、彼は、一度肩を落とすと、駆け足で僕の隣までやって来た。
「どうしたんですか?」
欄干に座り、地べたに座り込むその人に尋ねると、
「どうしたじゃない。授業を受けろ」
そう言って、僕を軽く睨みつける。
「先生、目つき…」