愛されるキモチ。
暖かみのある家族
お、…おいしすぎるっ…!
優理子さんが持ってきてくれた贅沢なご飯にありつく私
店で出すものより上回るおいしさにビックリしてしまった
「良かったわぁ♪うちの子どもどもはなにも言ってくれないからね♪」
少しトゲのある言い方にクスッと笑えてしまった
ん…?
子どもども…?
「木瀬くん、兄弟いるの?」
すると、木瀬くんは顔を渋みながら、
「兄貴がね、今日はいねぇよ」
とブスっとしてしまった
仲悪いのかな…
木瀬くんのお兄さん…
これよりたちが悪いのか←
「なかなか慶珸は帰ってこないのよ、父のほうも仕事でね」
すこし寂しそうな優理子さん。
そりゃあそうだよね…
ってことは木瀬くんと二人暮らしかぁ
チラッと二人を見ると
優理子さんは嬉しそうに木瀬くんに話しかけてて、
木瀬くんはだるそうだけど、他の人には知らない笑顔を見せていた。
『お母さん!』
アザだらけになりながらも私は必死に呼んだ、
返ってくるのは、
『さわらないでよ!汚いわね!』
ってぶたれるのが当たり前だった
私の"当たり前"
と
木瀬くんの"当たり前"
目の前の木瀬くんの"当たり前"のやりとりにしばらく見入っていた……