探偵ユウ.1~旅館はるもと殺人事件~
「何が言いたい」
そしてその生意気な口調に反応した平山警部。
「仲村ならまだしも、俺にはちゃんとした態度で接してもらわないと」
いや、あたしならまだしもって何さ。
あなたもあたしと同じ探偵ですよ?
「お前も一般人だろう」
「一般人……?笑わせる」
悠が鼻で笑った。
……あ、きっとさっき鼻で笑われた仕返しだな。
「俺、警視総監の息子の桐谷悠と申しますー」
悠はどこか小馬鹿にするような口調でそう言った。
「そ、総監の……!?」
え!?
悠が警視総監の息子!?
確かに、警視総監の苗字は桐谷だった。