シュガースパイス
「おう、お前がいいならな」
「いいに決まってますよ!楽しみに待ってます!!」
「ははっ!そうかそうか。」
そして歩はルンルン気分で自分のデスクに戻った。
すると課長は視線を俺に向けた。
「はかどってるか?新藤」
「はい、順調です」
「そうか。お前にはかなり期待してるからな。頑張れよ!」
課長は俺の肩にポン、と手を置いた。
ゴツゴツしているのに細く、長い指。
この手で結菜に触れているのか。
俺はその手を払い除けたかった。
けど…そんなことをしたら、課長と気まずくなってしまう。
俺はこの仕事を辞めるつもりはない。
だから、上司ともめるのだけは避けたいからな…