シュガースパイス
「な、何よ…別にそんなのあたしには…」
「関係ないって言いたいんだろ?」
「えっ…」
「悪いけど俺、あんたみたいな女一番嫌いなんだ。色目使えば俺が落ちるとでも思ったか?」
俺は井上を鋭く睨み付けた。
「そ、それは…」
戸惑う井上。
「……とにかく今後一切、そういう誘いしてきたら二度と口きかねぇから。」
「そっ…そんな…!」
井上は今にも泣きそうな顔で俺を見てくる。
悪いな。
俺には結菜しか見えないんだ。