シュガースパイス
「ありがと…新藤くん」
井上は嬉しそうに微笑むと、自分のデスクに戻っていった。
はぁ〜…。
マジ疲れた。
まだ今日1日長いのに、アイツのせいで体力をかなり消耗した気分だ。
「新藤!ちょっといいか〜?」
課長が俺を見て、手招きをしている。
俺は急ぎ足で課長のデスクに向かう。
「なんでしょうか?」
「あのな、たった今新しい先方から連絡が来てな。お前にデザインを頼みたいと以来が来た」
「えっ?俺にですか?」
俺は少しびっくりしながら言った。
「あぁ。今度開かれる映画の舞台挨拶の衣装を頼みたいそうだ」
舞台挨拶か…。
中々面白そうだな。
「ぜひやらせて下さい」
俺はハッキリとした口調で言った。