シュガースパイス
――昼休み、社員食堂。
ガヤガヤと騒がしい食堂。
俺は財布を取り出し、食券を買った。
「ふぅ…」
ようやく席に着いた俺と歩。
「あー腹減ったぁ〜!」
歩は今、出来たばかりのうどんをすすり始める。
俺もそれを見て、自分の昼の豚カツ定食に箸を付けた。
「なぁ翔〜!明日空いてるか?」
「……明日?夜か?」
「おうっ♪久しぶりに遊ばねー?休みだしさ!」
明日か…。
明日は結菜との約束がある。
歩には悪いけど、結菜との約束のほうが優先だ。
「わりぃ、用事ある」
俺は申し訳なさそうに歩を見た。