シュガースパイス
俺と結菜は店内に入った。
すると1人のウェイターがやって来た。
「いらっしゃいませ。お二人様ですか?」
「はい。あの、出来れば個室にして頂きたいんですけど…」
結菜は透かさず言った。
「はい、かしこまりました。こちらへどうぞ」
ウェイターはそう言うと、丁寧に俺達を誘導する。
「なんかすげぇ高級店だな」
俺は結菜の耳元で囁いた。
すると結菜はクスッと表情を緩めた。
「大丈夫よ。お代なら私が出すわ」
は?
んなことさせられるかよ。
「俺が出すから。結菜はいいよ」
俺は結菜の意見を遮るように言う。
すると結菜は困ったような笑顔を浮かべた。