Sorcery Game
「そ…そうか…
だがなんで運ぶのは男子じゃないんだ?」
先生はまた聞いた。
確かに、運ぶメンバーからしたらそう言うだろう。
「慎は足を故障中、俺は先生に説明する係、利輝は寝てるし翔弥は大吾と仲悪いから行きたくなくて、俊と雅也は里美を押さえ付けていたんです。
それで誠はめんどくさいから行かないって言って、諒と祐樹は女子より力ないから役に立たないし、水城は筋トレ中で話し掛けたらまた怪我人が増えるから無視ってたら、痺れを切らした女子が処理しに行ったってわけです。
納得していただけましたか?」
紘佑は一息にそれだけを言うと、教科書を鞄に詰め込み始めた。
教室の後ろからは、筋肉隆々の問題児、矢部水城がバーベルを使って筋トレをしている。
下手に何か言ったら、殴り飛ばされそうな雰囲気を放っている。
「そうか…
な、なら仕方ないな…」
先生は、困り果て、頭を掻いた。
刹那…
「それはよかった。
でも、君は邪魔だなぁ!」
教室の前の扉が開き、青く細い閃光が走り、先生に当たった。
バチッと音を立て、先生はその場に崩れ落ちた。