Sorcery Game
━━━━矢部水城目線━━━━
ったく…
この島は本当に何でもありだな…
先に飛ばされた俺と俊は、砂浜にいた。
少し前に、利輝達がこの島に入ってきたことが分かったから、俊がが向かってくれた。
なんで俺じゃないのかというと、俊はこっちにきてすぐ、翼を手に入れたからだ。
つまり、自由に飛べるようになった。
だから、俺はここで帰りを待っている。
ただ…
何だ…アレ………
海面から出ているそいつは、ギョロッとした眼で俺を見つめている。
まるで巨大なウツボみたいな感じで、気味の悪い黄色と黒の皮膚に、鋭い牙が並んだ口…
顎を砂浜につけているのに、眼の位置が俺より少し高い…
もしかしたら、パクっと……
俺は、爆弾銃を抜いてウツボモドキを見た。
爆弾銃は土を弾として撃ち、弾を爆発させられる俺の支給品だ。
最大弾数は6発のリボルバー式。
「で、何なんだてめぇ。」
俺はウツボモドキに話し掛けた。
『ギュ?………』
ギュ?
意外に可愛い鳴き声してんな…
『ギュ…ギュラァァァァァァァァ!』
ウツボモドキは、急に口を広げ、突っ込んできた。