Sorcery Game
その後先生は帰り、俺達は教室で話し込んでいた。
誰も帰ろうとはせず、これからどうするかを考えている。
「俺たちがいない間にそんなことがあったなんてな…」
力哉が呟いた。
力哉は俺の無二の親友…
俺だけが…ゲームに……
「まだどんなゲームなのかが分からない。
連絡を待つしかなさそうだな…
間違いなくあのリュウってガキは本当に魔法使いだった。」
紘佑が頭を掻きながら言った。
めんどうなゲームじゃなかったらいいんだけどな…
「あのクソガキ!!
ぜってぇ許さねぇ!!!」
ガンッという鈍い音が響いたかと思うと、水城が壁を殴っていた。
怒るのはわかる…
でも、魔法使いには勝てない…
「よせよ…
無駄だ…」
慎が水城に向かって吐き捨てた。
やばい……
「あ"ぁ!?
何びびってんだ!!
勝てねぇとか知るかよ!!
俺はあいつをぶん殴るまで…」
「同感だよ。」
え??
空気の流れが停止し、全員の眼が俊を見た。
普段から比較的大人しい俊が、問題児の水城に同感だなんて…
「ほぉ…
おまえ、いつからそんなキャラになったんだ?
まぁいい。
一緒に戦おうぜ!」
水城は、少し驚いた表情を見せたが、俊に右拳を突き出した。
俊も拳を作り、水城と拳を合わせる。
刹那……
天井辺りで白い光が浮かび、一枚の紙がヒラヒラと舞い降りてきた。