私の恋and事件簿♥
「「うっさ――ッ!」」



兄貴と北斗が顔を歪ませた。

私も耳を塞ぎながら2人を見ると、西さんが小泉さんと視線を合わせながら、「あの時に居た子だ」と言った。



「野神ちゃん…木ノ島消防の子でしょ?確か、山下を庇った」



小泉さんは「絶対、そうでしょ?」と付け足しながら、私に言う。

頷くか迷う私―…。



「そうですよ」



でも、北斗がしっかりと頷いた。

兄貴も「正解」と、笑った。



「あの時もここが火事になった時も、俺は苺愛に助けて貰った」



「北斗……あ、」



感動に包まれた否や、私は墓穴を掘った。

ポロッと“北斗”と言ってしまった。
< 145 / 330 >

この作品をシェア

pagetop