私の恋and事件簿♥
みんながニヤニヤとしたままの中、勅使川原さんはサンドイッチを見て固まっていた。

でも、どうにも出来ない私は無言でお弁当を食べ続けた。



「お茶、淹れますね」



しかし、箸の止まった私は、給湯室へと逃げた。

お湯を沸かしてると、「苺愛?」と、北斗が現れた。



「どうしたの?」



私は沸騰したお湯を急須に注ぎながら訊く。

「お前がだろ?」と、北斗に止められた。



「北斗…勅使川原さんの気持ちに気付いてる?」



私はストレートに訊いた。

遠回しに言えなかった。

恋なんて、北斗としか経験がない私には、他に手段などない。

一本勝負なんだ。
< 147 / 330 >

この作品をシェア

pagetop