私の恋and事件簿♥
第2部 ⑤〜出逢い〜
翌朝、私が起きたら北斗はもう居なかった。
テーブルに残された、冷たい目玉焼きとトースト。
私は自分で淹れたコーヒーを、鼻水を啜りながら飲む。
メイクする気にもならず、髪の毛をゴムで束ね、スーツを着て家を出た。
「おはようございます」
お弁当を作るのも忘れた私は、作り笑いで挨拶をしながら出社。
デスクに届いてた、木ノ島署の新聞を後で見ようと隅に避けると、電話が鳴った。
「はい。刑事課、野神です」
『案内課です。野神刑事にお客様です』
「すいません。野神は2人いるんですが…」
同じ苗字が同じ科なのはちょっと厄介。
兄妹だから、仕方ないんだけどね。