私の恋and事件簿♥
第2部 ⑥〜別れ〜
嫌でも、沼田さんと私の、歓迎会の時間が来た。
私は兄貴と壁の間に座り、係長に「隊長が悪い」と嘘を吐き、膝を抱えて、踞って居た。
兄貴は私の頭にジャケットを掛け、泣き顔がみんなにバレないようにする。
「すいませーん!お冷やとビールを一つずつ!」
兄貴は輪に入る事なく、私の隣にずっと居る。
思わず腕にしがみ付いて泣く私。
「今日は俺ん家に泊まると良い」
兄貴の奥さんで、私のお義姉さんである市ヶ谷さんは、“飲み会で気兼ねなく呑めるように”って、今日は実家にお泊まりらしい。
私はコクコクと何度も頷き、ビールより先に来たお冷やを飲んだ。