私の恋and事件簿♥
第2部 ⑦〜逃げ〜
朝、私はワイシャツを着替えてから、刑事課へと入った。
「これ、お弁当…」
私の目の前で、北斗のデスク、お弁当を置いた勅使川原。
北斗は返す事も、見る事もせずにそのままだ。
私は怒り顔の兄貴に「野神」と呼ばれた。
兄貴に苗字で呼ばれるのは初めてで、首を傾げながら近付いた。
「なんでしょう?」
「“なんでしょう”じゃねぇ!
新人は休みなしで働くのが基本だろ!!」
確かに、私はこの部署に来て約1ヶ月、休みなんてあったようなもんじゃない。
でも、私はグッと眉間にシワを寄せながら、「有給が無駄になります」と反論。
「知らん」
しかし、聞く耳は持たず。