私の恋and事件簿♥
ーーカチッ

引き金を引いたのを見届けて、目をギュッと閉じる。



「…北斗…っ…」



思わず口にした名前。

左手に拳を握り、右手で爪を立てながら包み込む。



「…野神。もう良いよ」



けど、志垣教官の声に、目と拳を開いた。

教官は「怖がらせてごめん…」と、覆面を外し、「高井ータカイーも良いぞ」と、共犯に声を掛けた。

…“高井”…!?;;

高井はおじさんみたいな声だが、私より一つ下となる同期生だ。



「あんた…誰に銃口を向けた?」



私は覆面を外し、「悪いマイちゃん!;;」と言ってる高井を睨んだ。
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