私の恋and事件簿♥
第1部 ③〜大変〜
―――寝不足だからです。
そう思いたいのに、眠気がまた、飛んで行く。
私はコンビニの袋を持ち、眠そうな顔した山下さんをチラッと見た。
「何だ、その馬鹿面」
…はいっ??
どうやら山下さんは、私が警視総監の娘でも、態度を改めるつもりはないらしい。
私は煙草を灰皿に捨て、立ち上がった。
…文句の一つでも。
ーーグゥゥゥー…
「あ……」
腹の虫が鳴いてしまった。
私は恥ずかしさに、お腹を擦りながら俯く。
「はぁ。食べるか?」
でも、山下さんは、笑う事なく、三つあったおにぎりのうちの、鮭のおにぎりをくれた。