私の恋and事件簿♥
挨拶するだけの関係になり、話すなんてなかったのに、いきなり頭を撫でられて、ちょっと戸惑った。

まだ佐々木さんは、私を好きなんじゃないかと、自惚れてもしまう。



「他の男の事を考える余裕があるんだな」



その時――北斗が私の手に頭を乗せて来た。

私の右手をギュッと握られる。



「ヤキモチですか(笑)」



「笑ってんじゃねぇよ、アホ」



北斗は私の頭をバシンッと叩いて、パソコンに向き直る。

…素直じゃないんだから!

私は「そんなアホを愛してるのは、貴方ですよ?」と、北斗の耳元で言って、仕事を再開。

隣から聞こえたのは、「“覚えてろ”」という、脅しだった。




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