私の恋and事件簿♥
…今なら、消火器で間に合う。

私は署長への連絡を織姫さんに任せ、玄関先にあった消火器を持ち、進入経路を探す。



「お前、女が何してんだよ!!」



けど、山下さんに消火器を奪われてしまった。



「私は女でも、消防士ですからっ!!」



山下さんを睨み上げ、消火器を掴んだ。



「俺も行く――…」



私の手をガシッと握る山下さんに、私は頷くしかない。

片手で楽々と消火器を持つ山下さんに引かれながら、玄関を探る。



「下がって!」



「は?」



「良いから――ッ!!」



ーーボッカーン…ッ

私が山下さんを押した瞬間、車から漏れてたガソリンに、炎が引火してしまった。
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