愛しているから、さようなら!【BL】
「どうせ拓真が悪いんだろうけどさ、
順也君もこういう時はちゃんと
拒否らなきゃ駄目だよ?」
「ごもっともです……次回から頑張る」
流されないように。
そう言うと、
岩倉さんは『よし!』と頷いた。
「まあ上手くいったようで良かったよ。
じゃ、お幸せにねー!」
そう言って、笑いながら手を振って、
彼女は校舎へと戻って行った。
「……なあ?」
「どうかした?」
「なんであゆか……え、知ってんの?」
「うん」
あれ、言ってなかったっけ。
「付き合い始めたのは言ってないけど、
僕が拓真の事好きだって知ってたから」
多分、さっきの状況見て察したんだと思う
……もしかすると、
その前からかもしれないけど。
「……マジでか……」
何故か彼は暫く呆然としていた。
……それにしても、口が痛い。