愛しているから、さようなら!【BL】

「何の練習?」

「もっかい、キス」

やっぱり、きた。


「どうして?
 この間したじゃん」

「駄目?」

「……いいけど」


その目には勝てない。


まあ、この間もしたし、
今度は覚悟が出来ているから、
少しはまともでいられるだろう。


「ありがっとう!」

何やらテンションが高い。

「でもさ、別にそう何度もしても
 意味無いんじゃないの?」

「いや、今度は違うから」

「何が?」

「べろちゅーしようぜ!」

「ああ、そう……は?!」


これこそ、聞き返さずにはいられない。
今、彼は何て言った?
本気で、言った?


「何で?!」

「だって、初めてで失敗したくないから」

「それでいいの?!」

「何が?
 っていうか今日お前、元気だなー」

なごやかに、そんな事を言っているが。

この間みたいなのだったら、
まあ、ふざけてとか言い訳もできる。

体育祭で、何故か女子同士で
キスしてるのも見たし、
友達同士で遊んでみただけですって言える

でもさ、それは無いだろう。
アウトだろう。


< 11 / 150 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop