愛しているから、さようなら!【BL】
「まあ、そんな感じだから……
今日からコーラ止めて牛乳飲むわ」
「そっかーあったと思うから持ってくる」
「あ、待って」
立ち上がった僕を、彼は引き留めた。
「な」
何?と言い終える前に、
僕の唇は、この間のように塞がれていた。
もうすでに‘に’の発音に入っていたから
口を閉じかけていたのが、
せめてもの救いだ。
これは一体何の真似だ。
そう思っていると、上唇に、
ぬるっと生暖かい物が触れた。
つまり……舐められた。
「……ジャブってこんぐらい?」
首をかしげる彼は、
きっと、何の悪気も無いんだろう。
「知らねーよ!」
そのまま台所に走って、
牛乳をコップに注いで心を落ち着ける。
何なんだ。
いきなりなんて、反則だろう。