愛しているから、さようなら!【BL】
「……今日さ、親居ないんだよね」
「……っ! げほっ!」
いきなりの彼の発言に、思わずむせた。
「ねえ、ドキッとする?
意識しちゃう?今のどう?」
これも練習なんだけどさーと、続けた。
「……ふ、はっ……っ」
答えるどころじゃない。
牛乳が器官に入り込んで、僕はまだ苦しんでいる。
今ようやく息が出来た所だと言うのに。
「大丈夫か?」
まだ喋れないので、黙って首を横に振った
「苦しい?」
今度は縦に。
「人工呼吸してやろうか?」
これには精一杯、横に振る。
呼吸は出来ているから、止めて欲しい。
「えー」
何をがっかりしてる風に言ってるんだ。
ようやく、呼吸が平常通りになった。
「飲み物を飲んでる時は、
危ないから変な事を言わないでよ」
「悪い!……でもさ、
そんなに動揺しなくてもいいだろ?」
……それは、
僕が一瞬、変な想像をしてしまったからだ
だけどそんな事、彼に言える訳が無い。