愛しているから、さようなら!【BL】
「じゃ、おやすみ」
「ん、電気消すぞー」
僕は自分のベッドで、
彼は下に布団を敷いて寝る。
本当に、家でよかった。
これが彼の家だったなら、
まず一緒にお風呂に入る羽目になっていた
彼の家のそれは広いから、
時間短縮と言われれば、断る理由が無い。
それに、下手をすると寝るのも一緒だ。
僕のシングルベッドとは違って、
彼のベッドは買う時に、
まだ幼い僕と2人が寝ても転げ落ちないのを理由に大きい物が選ばれたからだ。
……きっと彼は布団を出すのを嫌がって、
無理やりにでも僕を引き摺りこむのだろう
おまけに彼は、実はさびしがり屋だから。
その所為で、成長した今も、
こうして家に泊まっているという訳だ。
……僕、今日眠れるだろうか。
下からはすやすやと寝息が聞こえてくる。
今気が付いてしまったけど、
次に彼のご両親が留守の時。
その時僕は、どうすればいいのだろうか。